とくに更年期になると、性交痛に関するお悩みは目立ってきます。 性交痛があると、痛みへの不安からさらに緊張して痛みが増してしまうといった、悪循環が生まれてしまうかもしれません。性交痛を我慢せず、早いうちに対処しましょう。. 性交痛は年齢を問わずに生じるお悩みではありますが、更年期(40代ごろ)になって初めてという場合には、腟萎縮と、腟萎縮に伴って腟分泌液の量が減ったことが主な原因として考えられます。 更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減り始めることで、腟やデリケートゾーンにさまざまな変化が訪れます。 たとえば、エストロゲンにはコラーゲンの合成を促す働きがあるため、更年期にはお肌だけでなく腟のハリの減少・乾燥を感じることが多いです。. さらに、腟内の細菌バランスが崩れることで、萎縮性腟炎(老人性腟炎)を繰り返してしまうという方も少なくありません。更年期に伴う腟の変化は、性交痛だけでなく、さまざまなお悩みにつながるのです。 女性の性器は、生殖に必要な臓器であるため、閉経が近づくと自然と退化するようになっているのだろうと思います。 自然な変化であるといえます。ですが、性行為を継続することにより皮膚への刺激が加わり、腟壁の収縮弛緩が繰り返され、腟壁の血流を保持することにつながります。. デイリーケアとして、保湿ジェルを使うことをおすすめしています。 乾燥感は口渇感とよく似ている、不快な症状です。朝晩のお手入れにより、日常の違和感がなくなり、性交時の疼痛も和らぐことがあります。当クリニックの取り扱っているエビネセラム、エビネジェルもお勧めです。. 性交時、潤滑ゼリーを塗布するのも手軽な方法としておすすめです。 指先に潤滑ゼリーをつけて腟に塗るか、 男性がコンドームを着用したあとで、先端につけて使ってください。摩擦により生じる痛みを和らげることができます。ウォーターベース、シリコンベース、オイルベースなどさまざまな種類がありますので、好みに合わせて使ってください。大切なのは、腟分泌液の成分に類似した粘着度があることです。. 腟にレーザーをあてることで、腟壁の潤いや弾力を回復させる治療です。 女性ホルモン投与をせずに治療ができるので、子宮がんや乳がん治療後の方も施術可能です。レーザー治療により、腟粘膜の代謝やコラーゲン線維生成が促され、数日から2週間程度で乾燥の改善、性交痛の緩和などを実感できると思います。月に一度、3か月継続的にレーザー治療を行うことにより症状の改善が期待できます。. 閉経して女性ホルモンが減ることで、相対的に男性ホルモンが増えることが要因ではないかと言われています。 女性にも、男性ホルモンは分泌されています。男性ホルモンの分泌量は変わらなくても、女性ホルモンの分泌が減れば、バランスとしては男性ホルモンが強くなったような状態となります。この変化により、性欲が増すことがあるようです。. 閉経すると、一般的には妊娠することはできません。閉経というのは、自然の状態で1年以上月経が起こらなかった状態で、排卵も停止しています。ですから、自然に妊娠することもありません。 ただし、若い方の早発閉経の場合は、治療により妊娠できることもあります。. 一般的に、低用量ピルは40歳くらいまでの服用が望ましいです。それ以降は、血栓症など副作用のリスクが高くなり、安全に服用できません。 40歳を超えたからといって、月経困難症が急に軽くなるわけではありませんので、「低用量ピルをやめたくない」とお考えになるのは理解できます。40歳以降は、月経困難症や子宮内膜症の治療で使用する黄体ホルモンのみが含まれた「ジエノゲスト」や、子宮内に装着するミレーナの使用は可能です。. たとえば、疲労やストレス、性交痛のトラウマなども原因となっていることがあります。ご自身と労り、パートナーとよく話し合うことも必要です。また、皮膚の疾患(外陰部の萎縮、接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、腟炎など)が影響を及ぼしている場合もあります。 いずれにせよ、しっかり原因を突き止めることで、性交痛の改善が期待できるので、婦人科受診をおすすめいたします。. 今回は、更年期〜閉経後の性交痛を軸に解説すると共に、性行為に関するお悩みにお答えしました。 更年期ごろからは、エストロゲンの減少に伴って、腟やデリケートゾーンに多くの変化が訪れます。婦人科での適切な治療により改善が見込めますので、お気軽にご相談ください。. 埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。 年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。 女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。. 一般診療 婦人科 産科 乳腺外科 内科 小児科 泌尿器科 頭痛外来. 婦人科美容 モナリザタッチ エムセラ VIO脱毛 フォトシルクプラス エレクトロポレーション 美容医療 ハイフ エムスカルプト バンキッシュME ハイドラクールプラス 高濃度ビタミンC点滴. Home ブログ デリケートゾーン 【更年期や閉経後の性交痛】濡れない原因、対処法や治療法など性交痛の悩みを女医が丁寧に解説。. 白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長 海老根 真由美 えびね まゆみ 産婦人科医師・医学博士 埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。 年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。 女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。. デリケートゾーン の新着記事. 白金高輪 海老根ウィメンズクリニック 東京都港区高輪 高輪梶ビル5. BLOG RANKING. 情報をお探しですか? 電話 WEB予約. 診療時間を知りたい アクセス情報を知りたい 保険診療での検査結果を知りたい 婦人科美容を知りたい 美容医療を知りたい. Blog 各種お悩みについて 院長が丁寧に解説 LINEドクター 家にいながら医師の 診療が受けられます.
【更年期や閉経後の性交痛】濡れない原因、対処法や治療法など性交痛の悩みを女医が丁寧に解説。
【月曜】閉経後の性生活 - 年8月 - 健康情報テレホンサービス | 兵庫県保険医協会 閉経前後は子宮や膣(腟)の萎縮によって性交痛が起こる人も多いものの、セックスが不可能になるということはありません。 何歳までセックスができるかは なお閉経後には、ラブジュースと呼ばれる性分泌液の減少によって性交痛がおこりますが、これはセックスをする時の体位や、ペニスにゼリーを塗るなどで軽減できます。また 【更年期や閉経後の性交痛】濡れない原因、対処法や治療法など性交痛の悩みを女医が丁寧に解説。 – 港区、品川区の産婦人科で妊婦健診・産後ケア・避妊相談なら│海老根ウィメンズクリニック閉経後の性交痛に対して、女性ホルモンは根本的な解決策となります。骨粗鬆症 こつそしょうしょう などとは異なり、腟粘膜の萎縮がかなり進行してからでも、2週間から1ケ月治療すると回復します。また更年期障害の症状改善には、プレマリンやエストラジオール製剤が適切ですが、腟粘膜萎縮には全身作用が少ないエストリオール製剤も有効です。エストリオール製剤には経口薬 けいこうやく と腟坐剤 ちつざざい があり、後者は粘膜作用が十分で、全身作用・副作用ともに少ないという特徴があります。しかし腟前庭(尿道と腟が開口している所)の粘膜は改善に時間がかかり、このため性交痛が緩和 かんわ しない人もいます。このような場合、あるいは女性ホルモンが使えない(または使いたくない)人には、腟潤滑を補充するゼリー剤をおすすめします。潤滑剤を多めに使ったコンドームの使用もいいでしょう。. 多くの女性が悩んでいますが、なかなか話題にしにくいのが性交痛の悩みです。 「40代を超えてから性交痛がひどくなった。」 「誰にも相談できない。」当院に来られる方は、このように悩んでおられる方が多くいらっしゃいます。. おでかけ女史組 美賢者・伊熊奈美さんが大切に考えている白髪ケア。「ブローネ ナチュリラ」にしかできないことって?. 閉経すると、一般的には妊娠することはできません。閉経というのは、自然の状態で1年以上月経が起こらなかった状態で、排卵も停止しています。ですから、自然に妊娠することもありません。 ただし、若い方の早発閉経の場合は、治療により妊娠できることもあります。. 性交痛はどこが痛みますか? 多くの方は腟の手前(外陰部、腟前庭)が痛むことが多いです。 中には奥の方(子宮、下腹部)が痛む方もいます。その場合は更年期の問題というよりも、子宮内膜症やクラミジア感染症が隠れている場合もあります。できるだけ我慢せずに相談してみましょう。. 問診内容が非常に重要です。どのようなタイミングで、どのような痛みが出るのか、いつから痛みが出始めたのか、性交痛以外の症状は伴うのかなどを問診では聞いていきます。 内診、腟鏡での視診で膣の萎縮の程度を観察します。萎縮の程度がわかりにくい場合などは膀胱鏡を用いて粘膜の状態を確認する場合もあります。.
閉経後のGSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)にもHRTが有効
「もちろん閉経してもセックスはできます。ただ、閉経した頃から濡れにくくなり、腟自体に潤いがなくなり萎縮して狭くなります。 確かに、多くの女性は閉経後に膣(ちつ)の乾きや性交の痛み、性欲喪失などの症状を経験する。 そうした症状はいずれもセックスの頻度やよろこびに影響す 閉経前後は子宮や膣(腟)の萎縮によって性交痛が起こる人も多いものの、セックスが不可能になるということはありません。 何歳までセックスができるかは閉経 とは、「月経が永久に停止した状態」のことです。1年以上月経が来ない状態が続いたときに、閉経と判断できます。. ホーム ここだけの話 恋愛と性 閉経・更年期のセックス事情!疑問や悩み&治療と工夫. 閉経後にセックスを久しぶりに再開すると、女性側にリスクが生じることもあります。 読売新聞のヨミドクターによると、58歳の女性が救急搬送され、膣を縫う手術を受けるというトラブルが報告されています。 こうしたトラブルが起こるのは、閉経前後の膣が乾燥しやすく、刺激によって傷つきやすくなるためです。加えて、久々にセックスを再開すると、緊張などの心理的な影響で膣が萎縮してしまうこともあります。挿入が難しい時には無理に挿入せず、少しずつ慣れていくことから始めることが大切です。. たくさん観ている割に、あれ、選ぶ作品が偏ってる? 小学生の頃に加入していた「こども劇場」で演劇に出会. 埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。 年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。 女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。. 今回は、更年期〜閉経後の性交痛を軸に解説すると共に、性行為に関するお悩みにお答えしました。 更年期ごろからは、エストロゲンの減少に伴って、腟やデリケートゾーンに多くの変化が訪れます。婦人科での適切な治療により改善が見込めますので、お気軽にご相談ください。. 閉経は何歳くらいから?セックスライフや更年期との関係性について解説 エストロゲンの減少は、尿路機能にも影響を与えます。 頻尿 、排尿障害、尿失禁、 膀胱炎 を繰り返しやすいなどの症状が起こることもあります。. 白金高輪 海老根ウィメンズクリニック 東京都港区高輪 高輪梶ビル5. Blog 各種お悩みについて 院長が丁寧に解説 LINEドクター 家にいながら医師の 診療が受けられます. フォアダイス 陰茎のブツブツ は自然に治らない?専門治療で除去する方法について. ですが、年齢を重ねると司令塔である脳が命令しても卵子が育たなくなり、女性ホルモンが分泌されにくくなります。 他の臓器と同様に卵巣も衰えていくためです。そうして段々と生理までの間隔が段々と空き、経血の量も減っていきながら、やがては閉経へと至ります。. 厚生労働省が公表した データ によれば、令和3年度の50歳以上の人工妊娠中絶件数は19件となっており、完全に閉経したと判断できるまでは、コンドームや子宮内避妊器具(ミレーナ)などによる避妊が必要です。. 女性ホルモンのバランス変化によって月経周期内に起こっていたおりものの変化は、閉経後になるとほぼ起こらなくなります。 加えて、おりものの量が少ないことも相まって、雑菌やウイルスが膣内では繁殖しやすくなります。黄色いおりものが出たり、量が増えることがありますが、それは膣内で菌が繁殖しているために起こるものです。閉経後、おりものに変化が出た時は医療機関で相談しましょう。. 買い物 厳選した商品を品揃え. ハルトモ倶楽部 読者のリアルライフ. 性交痛の治療は保険適応になりますか? HRTの腟錠(エストリオール錠)は保険適応になります。 それ以外の潤滑剤や、インティマレーザーの治療は自費診療になります。 まずは保険適応でできる治療から始めて、効果を見てレーザー治療などを考える順序が多いですよ。 中には効果の即効性、利便性を優先して保険治療と自費治療を組み合わせて行うこともあります。. デリケートゾーン の新着記事. お肌のハリや弾力がなくなっていくように、膣内も同様の変化が現れます。 エストロゲンはコラーゲン生成を促進する役割も担っていますが、閉経後ではエストロゲンの分泌量がほぼありません。そのため、膣壁が薄くなったり、弾力を失われたりして傷つきやすくなる状態に変化します。. 一般診療 婦人科 産科 乳腺外科 内科 小児科 泌尿器科 頭痛外来. BLOG RANKING. 近年、GSM(閉経関連尿路性器症候群)という概念が提唱されました。 名前の通り、閉経に伴って生じる各種の症状のことをいいます。この症状の中に性行痛も入っています。閉経期に向かうにつれエストロゲンの分泌が減少することで、膣粘膜が萎縮したり、膣分泌機能が低下するために膣が機械的な刺激に対して弱くなってしまいます。GSMという概念を理解して、諦めずにしっかり対応することで症状の改善が見込めます。. 閉経後の性交痛に対して、女性ホルモンは根本的な解決策となります。骨粗鬆症 こつそしょうしょう などとは異なり、腟粘膜の萎縮がかなり進行してからでも、2週間から1ケ月治療すると回復します。また更年期障害の症状改善には、プレマリンやエストラジオール製剤が適切ですが、腟粘膜萎縮には全身作用が少ないエストリオール製剤も有効です。エストリオール製剤には経口薬 けいこうやく と腟坐剤 ちつざざい があり、後者は粘膜作用が十分で、全身作用・副作用ともに少ないという特徴があります。しかし腟前庭(尿道と腟が開口している所)の粘膜は改善に時間がかかり、このため性交痛が緩和 かんわ しない人もいます。このような場合、あるいは女性ホルモンが使えない(または使いたくない)人には、腟潤滑を補充するゼリー剤をおすすめします。潤滑剤を多めに使ったコンドームの使用もいいでしょう。. 正確にいつ閉経が起こるかを予測することはできません。 ただし、閉経が起こる前後10年間を更年期と言い、更年期が始まると下記のような症状が出るようになります。. 日本人は約50歳で閉経が訪れるとされています。 50代後半まで月経がある方もいれば、40代前半という方もいて、もちろん閉経の年齢にも個人差のあるものです。 しかし、「早期閉経」といって、ホルモンバランスの乱れなどが原因で30代のうちに閉経を迎えてしまう方もいらっしゃいます。 人に約1人の割合で起こるとされていますが、近年増加傾向にあります。日常生活や将来の妊活のためにも体の変化を感じたら、医療機関へ相談に行くようにしましょう。. 閉経後に性欲が増す可能性もあります。 閉経後、女性ホルモンの分泌は減少するため、男性ホルモンが相対的に増加することが原因のようです。男性ホルモンは男性にしか分泌されないと誤解される方もいらっしゃいますが、女性の体内でも男性ホルモンは分泌されます。そして、この男性ホルモンは性欲に大きく関わりのあるホルモンです。体内で相対的に男性ホルモンが優位となることで、閉経後に性欲が増すこともあると言われています。. 第51回/【更年期後の膣ケア】膣内の善玉ラクトバチルス乳酸菌が減少。含有製品によるケアで膣免疫を高められる 潤滑剤には2種類あって、エストロゲンというホルモンが含まれているもの、そうでないものに大きく分けることができます。 エストロゲンは局所投与でも腟粘膜に作用するので、入っていないものよりは入っているものの方がおすすめです。 ただし、潤滑剤は持続的に効果があるものではないので、聖行為の時にうまくパートナーと使うことが大切です。実際はタイミングなどの問題で難しいところに使いづらさがありますね。. 診療時間を知りたい アクセス情報を知りたい 保険診療での検査結果を知りたい 婦人科美容を知りたい 美容医療を知りたい. 名器形成 膣ヒアルロン酸 と同様にヒアルロン酸を注入しますが、Gショットはオーガズムと密接に関わる部位「Gスポット」に注入します。自身の感度を上げたり、湿潤環境を保ちやすくする効果が期待できます。. 潤いや弾力がなくなっていくと、膣が「萎縮性膣炎」のように炎症を起こしやすくなります。 萎縮性膣炎の主な症状として、以下のようなものがあげられます。. 関連コラム GSM. お産は女性の体にかなり大きな負担になります。 会陰切開などをすることで、物理的に膣の粘膜にも損傷が起きる場合もありますし、産後の授乳期にはプロラクチンというホルモンが多く分泌されます。この時期にはホルモンの影響で膣粘膜に痛みが生じやすくなるとも言われています。 多産であればあるほど膣にも萎縮が起きやすいとも言われています。.